ピアノ・トリオのレハーサルを一年ぶりに自宅で再開した.“Monats-Trio” のメンバーは、先週ご紹介したドイツ人のチェリストと、ピアニストは台湾出身で、日本、米国で音楽教育を受けたトリオで唯ひとりの「プロフェッショナル」.
コロナ禍の中「自粛生活」で中断されていたシューベルトのピアノ・トリオ 第1番 D 898 op. 99 変ロ長調をひき続き弾くことにした.三人で弾くと大変なボリュームとエネルギー!
ピアノ・トリオは編集者が最も好むアンサンブルのフォームのひとつで、一般的には、弦楽四重奏と違い、弦楽四重奏が常設のグループによるものが大半であるのに対して、ピアノ・トリオはそれぞれのソリストによる臨時の編成の場合が多い.但し近年、若い演奏家の中でトリオを組んで積極的に音楽活動をしているグループが目立つ.編集者が選んだレコーディングは、チェコ共和国出身の若いトリオ・グループ、Eben Trio.その名前 "Eben” はチェコの作曲家 Petr Eben (1929-2007)に由来し、2003年に発足したグループである.既に20年近く続いているこのグループは多数の難曲を積極的に演奏、レコーディングしている.
ピアノ・トリオでヴァイオリンとチェロがピアノと同等の難度になったのはベートーヴェン以降の19世紀初頭からで、依って特にチェリストは(編集者のチェリストも同様)ベートーヴェン以降の曲を好む演奏家が多い.
シューベルト、ピアノ・トリオ 第1番 D 898 op. 99 変ロ長調
アマチュアにとっては難曲であるが、依って大変に弾きがいのあるトリオ.第1番は1827年に作曲され、作曲された当時は歌曲集「冬の旅」や3曲のピアノ・ソナタ(第19番、第20番、第21番)が生み出された時期でもあった.シューベルトの死後1837年に出版されたため「遺作」とされている(Wikipedia).
願わくば、来年の春にコンサートをこの曲で開けたらと話している.やりがいのある一曲である.
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