Barton-Hill選曲のリスト作曲の「コンソレーション」. 日本語では「慰め」と訳されているが、一般的には英語で「コンソレーション」あるいは原題のフランス語で ”Consolations, Six Penseés poétiques"「慰め、6つの詩的思考」と呼ばれている. ホロヴィッツがよくアンコールに弾いたのはその中の第3番変ニ長調で、彼の得意とするロマン派の作品のひとつでもある.
トータル6曲あるコンソレーションのうち大変によく弾かれるのがこの第3番変ニ長調.
編集者が好むピアニストのなかで、ルービンシュタイン(ショパンを含むロマン派の演奏では大変に優れたピアニストとみなされている)、バレンボイム(指揮者、ピアニストとして知られている)、またアリシア・デ・ラローチャ(スペインのピアニストで、20世紀を代表するピアニストの一人)が弾く第3番変ニ長調と聴き比べてみると面白い.
Consolations, Six Penseés poétiques「慰め、6つの詩的思考」は全6曲あり、
第2番ホ長調、Un poco più mosso、伸びやかな上昇音型と自由な曲想が特徴
第3番変ニ長調、Lento placido、全曲中最も有名な曲
第4番変ニ長調、Quasi Adagio、第1番と同様にコラール風の小品
第5番ホ長調、Andantino、低音の付点リズムが印象的
第6番ホ長調、Allegretto sempre cantabile
コンソレーションはフランツ・リストによる最も有名なピアノ作品の一つで、その人気の理由は、表現力が豊かで叙情的な曲想だけではなく、恐らく、アマチュアのピアニストでも弾ける(よって最高度のピアノの技術が要求されない)ことにも起因していると言われる. コンサートのアンコールとして、またコンクールの課題曲としてもよく使われる曲である.
恐らくリストはシャルル・オーギュスタン・サン・ブーヴ(Charles Augustin Sainte-Beuve)の詩集に触発されたであると言われ、短い作品の中で最も人気のあるこれらの作品は、個別に、または、さまざまな組み合わせで比較的頻繁に演奏されている.
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